なぜ、歯科衛生士の需要がここまで高いのか?
その答えの一つが、歯科衛生士がいると【歯科衛生士実地指導料】が取れるという点にあるのではないでしょうか?
歯科衛生士実地指導料:歯科疾患に罹患している患者に対して、主治の歯科医師の指示を受けた歯科衛生士が、直接15分以上の実地指導を行った上で、当該指導内容に係る情報を文書により提供した場合に、月1回を限度として算定する。
歯科衛生士実地指導料Iを算定した場合、診療報酬は80点になります。
少し乱暴な言い方にはなりますが、どんなにブランクがあっても、全く何もできない衛生士だったとしても、実地指導と実地記録を残すことによって、最低限の自身の人件費は捻出できるのです。
※ この作業を1日20人分行ったと考えると、
20(人)×80(点)×10(保険1点に付き10円)=16,000円/日
この実地指導用紙は入力漏れなく、記入する必要があります。
記録に必要な内容をご紹介しますので参考にしてください。
1 氏名
同姓同名の方がいらっしゃる場合がありますからカルテ番号を書きましょう。2 歯科衛生士名
担当した自分の名前を記録しましょう3 歯科医師名
歯科医師の指示のもとに指導したという記録が必要です4 実地指導時間
15分以上で記録しましょう5 指導内容
患者さんへ指導したブラッシング方法やアドバイスをした内容を記載します。6 次回確認事項
例えば経過を診るカリエスや知覚過敏部位、歯肉の状態で気をつけておく事項を記録しておきます7 使用した用品
ブラシの種類、歯間ブラシのサイズ、フロス、スーパーフロス、シングルタフト、ポリッシング&ラバーポイント研磨に使ったペーストなどを記載しましょう8 次回予約日
Drでの診療がある場合、その日時も控えておくと次回の検診の際に患者さんが治療を受けたかその後の状態はどうかなど問診をする場合に役立ちます。『とりあえず、言われたからやっている』というスタンスではいつまで経っても、重要なスタッフとしては扱われません。誰もいないから、衛生士がいないから仕方なく雇用していると院長に思われては悔しいだけ。
それでは、もっと前向きに実地指導用紙を記入してみましょう。
1、患者さん1人ひとりの記録を残す。
歯科衛生士が担当制でもそうでなくてもその日に担当する人が前回に行った内容がわかるとスムーズに繋げることができます。
2、患者さんとの会話もメモる
患者さんが何気なく話してくれた自身の話を簡単にメモに取っておくことでコミニケーションが取りやすくなることもあります。
3、予防処置の内容を記載
予防の際に使用した器具と処置内容も記録することで、次回担当時に時間のロスがなくスムーズに進めることが可能です。
4、Drと患者さんの会話内容を記録
Drがクリーニングの内容を確認し、患者さんに伝えた様子をメモしておきましょう。後々、「聞いていない」など患者さんから問い合わせがあった際にトラブル防止になります。
予防処置や定期検診をして記録を残すのは手間がかかることに感じるかもしれませんが5分早く終わらせ記録を記載する時間にしてみましょう
その記録が他のスタッフも安心して引き継げ何よりも患者さんが病院全体で自分を大切にしてくれているという信頼感が湧いてくるのだと思うのです。